介護福祉制度における資格制度やキャリアパスは徐々に変化しつつあります。
その大きな要因には制度運用後に従事者が満足した労働環境や給与体系になっていないという課題や問題点が明確になったことが挙げられます。
その一環として、サービスを利用している方への入浴や食事などの基本生活動作をサポートするホームヘルパーという資格が消滅。
その代わりに介護職員初任者研修という新たな資格が運用されるようになりました。
こうした制度変更に伴って、高齢者の生活サポートをより柔軟に行える人材を育てるカリキュラムが導入され、サービス利用者とその家族の満足度を高めようという狙いがあるのです。
初任者研修は各スクールや、行政が主体的となった団体により定期的な講習の機会が与えられ、ホームヘルパーからの移行を進めています。
さらにこの過程を経て実務経験を重ねると、より上位の資格である介護福祉士や社会福祉士などのスペシャリストにチャレンジできるルートも開かれます。
このような動きにより、社会全体のサポート支援体制の構築がより一層厚いものになると今後は見込まれています。
初任者研修の具体的な事例としては、介護職種という専門的な内容や職業倫理についての理解や、制度に関する知識、必要なコミュニケーション能力、加齢や老化に伴う症例、認知症についての知識など、全課程で130時間以上の研修を受けることになります。
研修後は従来の資格であるホームヘルパーとしての役割を担って、実際にサービス利用者のサポートにあたることができるのです。